統一地方選の年に思う(2023年)

2023年は統一地方選の年です。
2023年3月24日の記事で国政での動向(衆院の区割りの改定)を扱っておりますが、当記事は地方政治に関してです。
地方政治は国政以上に深刻な状況です。
今回の統一地方選を機に、当記事をご覧の方に考えていただきたい問題です。

無風の選挙区が増加傾向

前回(2019年)の統一地方選ではなり手がいなく(少なく)て無風のところが増加している傾向が問題となっています。
無風と申しますと人口・定数の少ない土地で生じている傾向ですが、当時はそれどころか一部とはいえ都市部ですら生じています。
また、統一地方選ではないのですが、2021年の東京都議選では1つの選挙区とはいえ無風の区が生じています。

出馬の壁が高い

なり手がいないという問題の是正には出馬の壁が高い現状を見直すことが必要です。
具体的には供託金制度・居住要件の存在で、それを見直すことです。
供託金制度は国政・地方政治いずれも該当している問題です。
経済的に恵まれている人間はまだしも、経済的に恵まれていない人間にとっては高い壁です。
「現職に不満があるのなら自分(不満を持つ人間)が出馬せよ」と反論されるのかもしれませんが、「では自分が」と容易には申し上げがたい事情がこの壁の高さです。
居住要件は国政・首長にはなく、地方議員ならではの問題です。
出馬・就任に必ずしも地元に縁がなければならないのでしょうか。
「地元のことは地元の人間がよく知っている」と反論されるのかもしれませんが、しがらみのない地元以外の人間にこそできることがあるのではないでしょうか。
供託金制度・居住要件を見直し、より多くの人間が出馬できるようにすべきです。

選挙区と選挙区の格差

供託金制度・居住要件の問題のほか、区割りに関してもある選挙区とほかの選挙区の格差が問題です。
特に都道府県議会での問題で、ある土地では複数の人間を選出できるが、別の土地では1人しか選出できないという問題です。
地方政治(特に都道府県政)の議論の機運は人口・定数の多い土地偏重で、人口・定数の少ない土地では無風となりがちです。
無風で当選するのは、投票する側にとっては選択の余地すらないということです。
定数は人口に応じて設けられているのが現状ですが、人口が少ない土地だからといって1通りの意見しかないのでしょうか。
1人の人物に相反する意見を託すというのは無理があるのではないでしょうか。
区割りを設けず全(都道府)県共通とすべきです。
それが無理ならせめて定数の少ない選挙区(特に1人区)の見直しをすべきです。

当ブログ運営者は選挙関連の制度の見直しを目標に声を挙げるための活動をおこなっております。
署名活動第9号であり、2022年10月12日の記事で扱っております。
当記事をご覧の方に声を挙げていただけると幸いに存じます。