鉄道開業150年に思う

1872年10月14日に国内初の鉄道開業から150年を迎えました。
150年の節目ですが、残念ながら暗い話題が少なからずです。
具体的には地方路線のあり方という課題を抱えていること、都市部ですら厳しい状況ということです。

地方路線のあり方が課題

特に課題なのが地方路線のあり方です。
最近、「国が地方路線のあり方を議論する」と報道されています。
民間は利益追求のためにあり、地方行政は財政の厳しいところが少なからずです。
民間・地方行政任せは問題であり、国が中心となって議論しなければならないのはたしかです。
この手の話題では「バスに転換すれば良い」という書き込みを見かけますが、鉄道のみならずバスも厳しい状況です。
単にバスに転換されたところで根本的な問題である自家用車偏重を見直さないことには鉄道の存廃問題から、いずれバスの存廃問題となりかねないのです。
「バスに転換すればそれで丸く収まる」ようにいわれるのは疑問です。
このように申し上げると「趣味者のノスタルジーか」と思われるのかもしれません。
バスすらないよりは増しですし、人並みに比べると関心が強いのは否定いたしませんが(ただし、趣味者からすると実績がないが)、定時性に優れているなどのメリットがあるという点でなんとか活用していただきたいものです。
根本的には自家用車偏重の見直しが必要です。
また、存続のみならずどのように活用するのかを考えることが必要です。

都市部ですら厳しい状況

地方のみならず都市部ですら厳しい状況です。
具体的には2020年に生じている例のウイルス騒動以降、最終列車の繰り上げ(路線によっては初発列車の繰り下げも)がよく行われているということです。
もっとも、一部の会社では例のウイルスと関係なく行われる方向でしたが、ここまでの規模で行われているのは例のウイルスの影響です(特に2021年3月)。
「「密」回避が必要な中、むしろ「密」となるのではないか」と疑問ではありますが……
先日(2022年10月12日)、近畿ブロックの私鉄各社でダイヤ改正の発表が行われていますが、そこでも「最終列車の繰り上げ」が含まれています。
今後の「改正」のたびに繰り上げが続くこととなってしまうのかどうか気になるところです。

例のウイルスの影響の大きさ

例のウイルスの影響の大きさは鉄道関連でも例外ではありません。
もちろん落ち着かせることが必要です。
都市部の路線は沿線だけでも多くの人間に使われていますが(鉄道などの公共交通の分担率が高い)、地方路線では残念ながら逆なのが現状です。
特に地方路線では沿線以外からも使われることが必要です。
しかし、観光振興策の件(2022年10月13日の記事)で申し上げておりますが、都道府県境を越える移動が安心してできる状況ではないのです。
国には医療体制・治療薬の確立で例のウイルスを落ち着かせ、移動を安心してできる環境を整備していただきたいものです。
沿線以外からも使われるにはなおさらです。
例のウイルスが落ち着いたあかつきには、鉄道などの公共交通関連に少しでも明るい兆しがみられることを願うところです。